アメリエフ株式会社

【事例紹介】パーソルテンプスタッフ株式会社様

バイオDX人材育成を通じた未経験者の戦力化:
自己効力感から生まれた継続的な学習意欲と実務能力向上

パーソルテンプスタッフ株式会社様は、急増するバイオインフォマティクス(バイオDX)分野のニーズに応えるため、社員や派遣スタッフのスキルアップを目指した人材育成プログラムをアメリエフに委託されました。未経験者や異動予定者を対象とした戦略的な研修を通じて、受講者の自己効力感と実務能力が引き上げられ、処遇向上という経済的な成果も実現しました。

研究開発事業本部 研究開発キャリア推進部 R&Dスタッフ企画室 室長 土肥 武様
研究開発事業本部 研究開発キャリア推進部 R&Dスタッフ企画室 渡辺 恵郎様
研究開発事業本部 研究開発キャリア推進部 R&Dスタッフ企画室 服部 綺音様
(インタビュアー:アメリエフ株式会社 代表取締役社長 山口)

バイオDX人材育成を導入された背景と課題

――本日はお忙しい中、誠にありがとうございます。パーソルテンプスタッフ様が弊社に人材育成プログラムを委託された経緯、研修の実施内容、そしてその後の変化について、詳しくお聞かせいただけますでしょうか。まずは、導入の背景と、当時抱えていらっしゃった課題からお聞かせください。

はい。私たちパーソルテンプスタッフでは、研究開発に特化したサービスとしてChall-edge(チャレッジ)というブランドを展開しており、現在、バイオインフォマティクス人材の育成を非常に重要なテーマと捉えています。

パーソルテンプスタッフ株式会社

Chall-edgeは“チャレンジ”と“最先端”をかけ合わせた造語で、さまざまな社会のニーズや課題に対し、最先端の科学技術の力を使ってチャレンジするすべての人のためのブランドという想いを込めています。弊社では分子生物学的な実験(WET実験)の専門性を持つ人材派遣実績はあるものの、現状ではバイオインフォマティクスに精通している人材が少なく、バイオインフォマティクス業務の依頼に対応できる基盤ができておりません。実務で求められるスキルレベルに対応できていないと感じていました。

――具体的にはどのようなスキルが不足していると感じられたのでしょうか?

パーソルテンプスタッフ 服部様

バイオインフォマティクス人材に求められる、顕在化しているスキル、知識は、具体的には大きく三つあげられます。まずは次世代シーケンス(NGS)データを整理・管理できる能力や、Linuxの基本知識が必要となります。それに加えて、PythonやRを用いたデータ解析・シミュレーション実行能力が求められていました。そもそも、バイオインフォマティクス単体でのご依頼はまだ少なく、WET実験を含むご依頼がほとんどと言えます。つまり、WET実験ができることに加えて、バイオインフォマティクスに絡めた実務も可能な人材が求められています。最後に、派遣先の実験担当者との高いコミュニケーション能力も育成する必要があると感じていたのが、その当時の状況でした。

パーソルテンプスタッフ 服部様

――WET人材に、DRYのベーシックな知識や技術を身に付けた上で、専門知識をベースにしたコミュニケーション能力が必要だったということですね。

専門性とOJTに近い実践的教育が決め手に

――先ほど伺った課題を抱える中で、アメリエフを選ばれた理由は何だったのでしょうか?多くの人材育成サービスがある中で、決め手となった点をお聞かせください。

パーソルテンプスタッフ 渡辺様

人材育成プログラムの委託先を調査する際、まず念頭に置いていたことはバイオインフォマティクスの土台となるITスキルの獲得ができるかどうか、ということでした。バイオインフォマティクスを学ぶ上で、サーバーやLinuxの知識は不可欠だと認識しています。これらのITスキルとバイオインフォマティクスを包括的に教育してくれる企業を探している中で、アメリエフ様と出会いました。

パーソルテンプスタッフ 渡辺様

――ITスキル研修を提供する企業は数多くありますが、なぜ弊社を選んでいただけたのでしょうか?

アメリエフ様が「アウトプット」を重視した必要十分なIT教育をされていたからと言えます。Linuxやサーバーの知識を提供する企業は多いのですが、私たちが求めていたのは、バイオインフォマティクスという「アウトプット」を重視して、その運用に必要十分なITスキルを提供してくれることでした。高度すぎるITスキル研修だと、むしろ受講者を混乱させてしまう懸念があったんです。ITの専門家ではなく、バイオインフォマティクスを行うための手段として最適なレベルの教育を提供してくださるアメリエフ様は、まさにオンリーワンだと評価しました。

――ITの専門家が必要なのではなく、バイオインフォマティクスをするのに必要十分なレベルのIT教育を求められていたということですね。

パーソルテンプスタッフ 土肥様

さらに付け加えますと、アメリエフ様サービスのOJTに近い実践的な実習と専門性を評価いたしました。担当者である渡辺が、独学で学習を進める中で痛感した課題が「動画学習だけでは実務として使えない」ということでした。この点をクリアできるサービスとして、アメリエフ様が提供する動画だけでなくコマンド実習や質問会といったOJTに近い形式の人材育成プログラムが、実務接続において大きな差を生むと判断しました。

パーソルテンプスタッフ 土肥様

――実践的な学びの場が重要だったと。企業としての信頼性も選定基準になったと伺っていますが、詳しく教えていただけますか?

はい、パーソルグループは、ありたい姿として「“はたらくWell-being”創造カンパニー」を掲げ、一人ひとりの可能性を広げ、はたらく自由を広げ、個人と社会の幸せを広げることを大切にしています。そのため、研修提携先の重要な選定基準として、信頼性のある企業で、しっかりとしたビジネス観点を持っていることを求めていました。アメリエフ様は、バイオインフォマティクスを理解されている方が人材育成プログラムを構築し、さらに実際に実務をされているバイオインフォマティシャンが質問会を担当してくださることを高く評価しました。

――ありがとうございます。弊社がまさに一番注力している部分を評価いただきまして、大変うれしいです。

段階的なバイオDX人材育成の取り組み

――それでは、弊社の人材育成プログラムを、パーソルテンプスタッフ様がどのように活用されたかを具体的に教えてください。

私たちは、アメリエフ様の研修を活用し、段階的にバイオDX人材育成に取り組んでいます。まず一年目である昨年度は、社員向けの「バイオDX産業人材育成講座」をフィジビリティスタディとして実施しました。バイオインフォマティクスの知識と技術を社員にインプットし、将来的な配置転換を目指しています。

――社員の方々への先行的な取り組みだったのですね。

二年目である今年度は、派遣スタッフのうち未経験者を対象に、動画配信を中心とした人材育成プログラムを実施しました。これは、バイオの知識を持った派遣スタッフの中で、バイオインフォマティクス領域に興味を持っているが学び始められていない方向けに実施しました。バイオインフォマティクスを「学びたい人」の母集団を形成することを目指しました。

――未経験者の方々にも門戸を広げられ、裾野を広げるための取り組みをされたということですね。

そして現在進めているのが、オープンバッジの導入です。継続的な学習環境の提供と、学んだ知識を実務や処遇(賃金)に反映させることを目的に、オープンバッジを導入しました。

バイオDX人材育成導入後の手ごたえ

――ありがとうございます。これらの人材育成プログラム導入後、どのような成果や受講者の変化が見られましたか?

一番強く感じたのは、受講者の「意外とできる」という自己効力感の高まりでした。当初は「初めてなので本当にできるのかな」という不安を抱えていた社員が、人材育成プログラムを通じて「あれ、意外とできる」という自信を持ち始め、継続的に学習する意欲を持てるようになりました。これは本当に嬉しい変化でした。

――それは素晴らしいですね!実務への影響はいかがでしたか?

受講者は学んだことを実務に繋げようと積極的に改善提案に取り組むようになり、成果を出している社員も実際におります。

――学びを実践に移した非常にクリエイティブなケースですね。経済的な成果も実現されたと伺っていますが、その点についてもお聞かせください。

はい、処遇向上という経済的成果の実現もできました。学んだ知識を実務や処遇に反映させるという枠組みが機能し、結果として、ほとんどの受講者の処遇が向上しました。

――ありがとうございます。最後に、パーソルテンプスタッフ様の今後の展望についてお聞かせください。

今後もアメリエフ様との連携を強化しつつ、バイオインフォマティクスの啓蒙や、市場創造に向けたディスカッション、アカデミア・製薬メーカーとのパイプを活用した課題解決の可能性、さらには相互にメリットのある協力関係の構築を目指し、連携を深めることができればと考えています。

――本日は貴重なお話をいただき、誠にありがとうございました。

(本事例は、2025年9月24日に行われたパーソルテンプスタッフ株式会社へのインタビューに基づき作成されました。)

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