シングルセルRNA-seq Wet&Dry解析【新年度応援キャンペーン】
論文作成には欠かせない
データ解析まで込みの
スペシャルプライス
103万円/サンプル
(税込1,133,000円)
サービス内容
【シングルセルRNAシーケンス】○ 10x Genomics社 Chromiumによるライブラリー調製 |
○ Illumina社 NovaSeq6000による120Gbのシーケンシング |
○ Cell Rangerによる発現定量 |
○ 解析レポート、中間報告および最終報告(手法解説、結果解釈のディスカッション) | ||
○ 研究の目的に応じて下記よりご提案 | ||
● 発現変動遺伝子の群間比較解析 | ||
細胞クラスターごとの特徴遺伝子検討 サンプル間発現比較解析 GO解析(Gene Ontology) パスウェイ解析 |
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● 細胞分化に関わる発現変動遺伝子解析 | ||
疑似系譜解析(Cell trajectoryの推定) |
サンプル要件 / 注意事項
サンプルタイプ:細胞
- 凍結状態であること。
- 細胞数は106細胞以上であること。
- 融解後の細胞の生存率が90%以上推奨。
- 細胞は分散もしくは単離してください。
- EDTA0.1mM以下、マグネシウム3mM以下、界面活性剤は含まないこと。
- 細胞サイズが直径30μm以下であること。
- 40μmのフィルターにかけてください。
- 凍結の際にはセルバンカー等を用いてください。
- ※ ヒトおよびマウス以外の生物種をご希望の場合は、お問合せください。
- ※ 納品にかかる費用 (クラウドまたはHDD) を別途頂戴します。
- ※ シングルセル遺伝子発現解析は、機器を持ち込んでの出張サービスも承っております。その際には出張費をご請求いたします。また、サンプルを持ち込んで頂いてのご利用も可能です。詳細はお問合せください。
ご利用の流れ
- 研究目的、サンプル情報をヒアリングし、お見積りを作成します。
- ご発注後、サンプルを準備いただき、シーケンスを行います。
- 中間報告会にて、途中結果の報告および解析方針の確認、内容についてのディスカッションを行います。
- 最終報告会にて、結果の報告および内容について、ご報告します。
シングルセルRNAseq解析とは
シングルセルRNAseqとは、細胞の遺伝子発現プロファイルを一細胞レベルで取得して観測する画期的な技術です。これまでのRNAseq解析では、観測対象が細胞集団であり、細胞集団における各遺伝子の”平均的な”遺伝子発現を測定していました。一方、scRNAseqは細胞集団内の個々のトランスクリプトームを捉え、細胞特異的な変化を同定することが可能になります。Science誌において2018年のBreakthrough of the Yearとしても選出された技術であり、近年盛んに研究に用いられています。
実験のポイント
シングルセルRNAseqでは、細胞の生存率が非常に重要です。
死細胞が溶解すると周囲にRNAが遊離し、分析時のバックグラウンドノイズの一因となり、シングルセルデータの品質を著しく低下させるため、細胞の生存率を高める必要があります。一般的には生存率90%以上が推奨され、クリアな解析結果を得るためには、80%程度以上の生存率が必要です。
またライブラリ調整に際しては、細胞数が106以上であること、細胞サイズが直径 30μm以下であること、細胞を分離させておくことなどの条件をクリアする必要があります。
解析のポイント
特定の細胞種ごとの遺伝子発現プロファイルを確認します。まず、データのクオリティを確認した上で、細胞をクラスタリングし、各クラスターごとに遺伝子発現の状態を把握するための一連の解析を行います。
高次解析により得られる図表の例
研究事例
1)がん組織の不均一性における薬物耐性の発生機序解明に関する研究
- 薬物耐性獲得のメカニズムの解明は、がんの薬物治療において不可欠な要素です。耐性獲得の背景は、様々あるとされていますが、がん組織の不均一性がその原因の一つであると考えられています。Kashimaらは、がん組織の不均一性における薬物耐性の発生機序解明にscRNAseq解析を利用しました(Kashima et al., Cancer Res, 2021)。
- 具体的には、オシメルチニブ耐性細胞の出現機構を解明するために、EGFR遺伝子に変異をもつヒト肺腺がん細胞株であるNCI-H1975細胞を用いて一細胞解析を行いました。H1975はオシメルチニブ感受性の細胞であることが知られていますが、この細胞を段階的にオシメルチニブに曝露し、各段階での細胞群をscRNAseq解析することで、①親株に少数のオシメルチニブ耐性細胞が存在すること、②オシメルチニブ曝露群にしか出現しない細胞群が存在すること、が明らかになりました。
2)発生/分化分野での毛包形成研究
- 全世界で男性の50%、女性の25%が薄毛に悩んでいると言われており、自己由来の幹細胞から毛包を誘導する研究が注目されています。しかし、生体内での毛包のde novo形態形成については、毛包の不均一性や非同期的な発達のため、アプローチが難しく理解が進まない状態でした。このような観点から、毛包のde novo形態形成の基礎となる分子経路を明らかにすることは、毛包の発生に関する深い洞察をもたらし、in vitro条件下での毛包の発生を誘導する上で重要な意味を持つと考えられます。
- GeらはscRNAseq技術を用いて、様々な分化期におけるマウス背部皮膚から得られた細胞群に対して一細胞のトランスクリプトームを統合的に解析しました(Ge et al., Theranostics, 2020)。その結果、9つの主要な細胞集団の同定と、上皮/真皮細胞系の分化の軌跡を構築することに成功し、細胞の運命決定に関わる主要なレギュロンが順次活性化されていることを明らかにしました。
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